メーカー等のサンプルの作例である星空写真を見て、一度は星空撮影をしてみたいなって思ったことがあるのではないでしょうか。
実はカメラに明るい広角レンズと三脚さえ用意すれば初心者でも簡単にとることができます。
そこで本記事では、キャノンの一眼レフカメラで使える、安くてコスパのいい星空撮影におすすめなレンズを紹介していきたいと思います。
星空撮影におすすめなレンズの選び方
星空撮影はどんなレンズでも撮影できるというわけではないので、まず星空撮影に必要なレンズの条件、レンズの選び方、選ぶ際のポイントなどを紹介していきたいと思います。
①星空撮影におすすめなレンズの焦点距離
星空撮影をするうえで、まず考慮しなければいけないのは焦点距離です。
天体を撮影するわけではなく、星空を撮影するのでまず重要となってくるのが広角レンズです。
広角レンズの中でも超広角と呼ばれる部類の広い画角のレンズがおすすめです。
具体的には35mm版換算で20mm程度より短い焦点距離がベストです。
広角レンズがおすすめな理由は大きく二つあります。
まず一つ目は、撮れる写真の迫力の違いです。
標準レンズで撮影すると、人間の視野ぐらいの範囲しか写真に写すことができません。
星空撮影をするなら星が綺麗で開けたところに行くのが前提としてありますよね。
それなのに、その本の一部しか写すことしかできないのは非常にもったいないです。
それに、広角レンズで撮ることによって広い範囲を写すことができ、非常にダイナミックな写真となり、実物を見るより綺麗な写真を撮ることができるようになります。
二つ目の理由は、星を点で捉えることができ、自然な写真が撮れるという点です。
星空撮影をする際は、星の明るさは大したことないので普通にシャッターを押してもほとんど映りません。
そこでシャッタースピードを遅くして多くの光を取り込むことで肉眼で見える以上の星を写真にとることができるようになります。
しかし地球は自転しているため、20秒ぐらいシャッタ―を開けていると、星が流れ星のように動いて線になってしまい、不自然な写真となってしまいます。
あえて長時間シャッターを露光して星を流した写真を撮るのも一つの面白さではありますが、今回は一般的な撮影方法を前提で話を進めてしまいます。
一般的な星空写真では、星が流れないほうが自然で綺麗な写真になります。
そこで広角レンズを使うことで、一つ一つの星が、小さく写真に写るため、少しシャッターを長いこと開けていても、星が流れたのは全く分からない写真となります。
これらの理由から、広角レンズまたは広角の魚眼レンズを用いて撮影するのがおすすめです!
②絞りはできるだけ広いほうがいい!
星空撮影をするうえで次に重要となってくるのが、絞りの性能です。
星空撮影は非常に暗い環境で撮影すること、また先ほど説明した通り、シャッタースピードは最大でも20秒程度に抑えなければなりません。
そのため、それでも足りない分の明るさは絞りとISO感度で調節をかけていかなければなりません。しかしISO感度を上げてしまうと解像度が落ちてしまうので極力低く抑えたいものです。
そこで絞りを開放で撮影することが必須となってきます。
そのため、できるだけF値の低いレンズを選んでください。絞りの値は小さければ小さいほどよく、その分たくさんの星を撮影することができるのですが、その分レンズの値段も高くなってしまします。
そこは自分のお財布と相談しながらレンズを選んでいく必要があります。
ですが最低でもF2.8以上の絞りの広さがないと満足な星空撮影ができなくなってしまうため、F2.8を一つの基準としてレンズを探してみてください。
F2.8あれば、きっちり場所を選定することが前提ですが、天の川まで撮ることができます。
③星空撮影では三脚が必須
星空撮影にはカメラとレンズのほかに三脚が必要となります。
数十秒の間、シャッターを開けることになるので、三脚がないとブレブレになってしまい、撮影になりません。
星空撮影では、そんなに激しい動きはしないので、重厚感のある高級な三脚は必要ありません。それよりは軽量で持ち運びなどに利便性のある三脚のほうがおすすめです。
まとめ
星空撮影におすすめなレンズの選び方をまとめると、焦点距離は20mm以下の広角レンズで、F値は2.8以下の明るいレンズがおすすめです。
これに加えて三脚の準備が必須となります!それではキャノンの星空撮影におすすめなレンズを紹介していきたいと思います。
キャノンの星空撮影におすすめな安い広角レンズ
SAMYANG 単焦点広角レンズ 14mm F2.8 キヤノン EF用 フルサイズ対応
SAMYANGの14mmの単焦点広角レンズです。
SAMYANGは韓国のレンズメーカーで、広角レンズが非常に高性能で明るいレンズが多いため、星空撮影に最適です。
こちらのレンズもF2.8という明るさのため、開放で撮影することで、肉眼で見えない星まで写真に写すことができます。
焦点距離も14mmと短いため、シャッタースピードを遅くしても、星が線のように流れることなく自然に撮影することができます。
フルサイズでもAPS-Cサイズでも使える焦点距離となっています。
ただ、このレンズはオートフォーカス機能がついてなく、マニュアルフォーカスでピントを合わせる必要があるので注意が必要です。
星空撮影では、オートフォーカス機能を使うことはないのでそんなに気にする必要はありません。
純正のキャノンのレンズと比べても遜色ないレベルの高画質でコスパがめちゃめちゃよくて安いレンズなので初心者におすすめです。
SAMYANG 単焦点広角レンズ 10mm F2.8 キヤノン EOS EFマウント用 APS-C対応
こちらもSAMYANGの単焦点広角レンズで、焦点距離が10mmとなっています。
基本的な性能は「SAMYANG 14mm F2.8」同程度となっています。
フルサイズには対応していませんが、こちらのレンズのほうが焦点距離が短いため、より広範囲を移せることで迫力のあるダイナミックな写真を撮ることができます。
APS-Cサイズのカメラユーザーにはこちらのレンズのほうがおすすめです。
ケンコー Tokina 超広角ズームレンズ atx-i 11-20mm F2.8 CF キヤノン EF用 APS-Cフォーマット用
トキナーの11~20mmの超広角ズームレンズです。全焦点距離でF2.8となっているため、星空撮影に向いているレンズです。
SAMYANGのレンズと画質は同等かちょっとこちらのレンズのほうが良いくらいといったところです。
SAMYANGのレンズより周辺の画質が良くて細部までしっかり解像してくれるので、シンプルにいい写真が撮れるかと思います。
上の写真は、トキナーのレンズで撮影されてた星空の写真です。
SAMYANGのレンズと比べても周辺減光が少なくより優れた画質の写真となっているのがわかるかと思います。
オートフォーカス機能も付いていて、必要に応じてズームができるので、とても使い勝手のいい広角レンズです。
その分、お値段はちょっと高くなりますが、それでもキャノン同クラスの広角レンズと比べると安くてコスパのいいレンズとなっています。
星空撮影以外にも、風景撮影など様々なシーンで楽しめるおすすめの広角レンズです。
SIGMA 単焦点レンズ Art 20mm F1.4 DG HSM キヤノン用 フルサイズ対応
サードパーティーレンズのシグマの20mmの単焦点広角レンズです。
シグマの中でもArtという画質にこだわった高性能なレンズシリーズの広角レンズとなっているため、満足できること間違いなしです。
このレンズは本記事で紹介すするレンズの中では最も明るく画質も優れたレンズだと思います。
F1.4という破格の明るさがあるため、同じシチュエーションで撮影してもこのレンズのほうが、より多くの星を写真に収めることができるでしょう。
F1.4の明るさともなると、広角レンズでも背景をしっかりぼかすことができるので、風景撮影やスナップ撮影などでも無類の強さを発揮します。
単焦点レンズなのでちょっと汎用性は落ちますが、その分この性能のレンズとしては値段も安くてコスパという観点からみれば非常にお買い得なレンズとなっています。
少し予算に余裕があればこちらのレンズをお勧めしたいです。
Canon 広角ズームレンズ EF16-35mm F2.8 L III USM
キャノンの純正の16mm~35mmの広角ズームレンズです。
サードパーティーレンズと比べるとさすがに画質は素晴らしいです。デメリットとしては、純正なだけあって少しお値段が高いという点です。
細部まで非常に高画質で、非常に発色もきれいな星空の写真を撮影することができます。
レンズ構成やコーティングも最新の技術が取り入れられているため、フレアやゴーストも発生しにくいため、昼間の逆光などのシーンにも強いレンズとなっています。
望遠側も35mmの標準域までズームすることができるので、非常に汎用性の高いレンズとなっています。
星空撮影だけではなく、風景撮影やポートレート撮影など幅広いシーンで使えるレンズです。